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モロッコは地下資源や観光資源に恵まれた、アフリカ北西部に位置する豊かな国です。
地中海を挟んでスペインと面していることから、古くから交通の要衝として栄え、そのため、中近東とアフリカ、地中海諸国が入り混じる独特の文化を形成しています。
食にもその名残は顕著で、加えて変化に富んだ気候からもたらされる豊富な食材とスパイスが、多彩な食文化を築きあげています。
代表的な料理には、世界最小のパスタと言われるクスクス、ヘルシーな蒸し料理として近年日本でも注目を集めているタジン、国民的飲物と言われる砂糖たっぷりのミントティなどがあります。
観光資源に恵まれたモロッコには8つの世界遺産があり、内6ヶ所は今も人々が暮らす生活の場です。
ティトゥアンとエッサウィラは白い外壁が印象的な、西欧の情緒を残す街。
特にエッサウィラは18世紀フランス人によって整備された整然とした街並みに青い窓が映え、世界中の芸術家から愛されています。
加えて、港町ならではの新鮮な魚介料理も魅力の一つです。
アイト・ベン・ハッドゥとマラケシュは日干しレンガの赤が街のイメージカラー。
要塞化した街並みが独特な景観を生み出すアイト・ベン・ハッドゥはロケ地として人気が高く、「アラビアのロレンス」を始め様々な映画のシーンに登場します。
マラケシュ旧市街地の中心に位置するジャマ・エル・フナ広場は世界最大級のスークと大道芸で一年中賑わい、その熱気は国内随一といわれています。
史跡や博物館、庭園など見所も多く、ゆっくり滞在してモロッコを身体いっぱい体感してください。
世界最大級のスークより更に混沌としているのはモロッコ最古の都市フェズの旧市街地。
「世界最大の迷路」と称されるほど路地が入り組んでいるため、慣れない観光客は迷子になることもしばしば。
効率よく回りたいときは、ガイドをお願いするといいでしょう。
そしてメクネスは気候と水質の良さに定評のある古都。お茶のおいしさはモロッコ一と言われ、名産のワインも楽しめます。
北アフリカで最も美しいと言われるマンスール門を始めとする史跡にも恵まれ、世界遺産のヴォルビリスの古代遺跡や聖都ムーレイ・イドリスへの観光拠点としても便利です。
降水量の少ないモロッコでは、スチーム風呂ハマムで身体を清めるのが一般的。
美容効果の高いハマムは近年海外でも注目を集め、大都市では観光客対象の高級ハマムも多くみられます。
ハマムで使用されるアルガンのマッサージオイルやガスールはモロッコならではの品。
モロッコにしか生息しないアルガンの木から採れるアルガンオイルはスローフード大賞を受賞した高品質で貴重なオイル。
またガスールは、豊富なミネラルと高い保湿力、さらに洗浄力を備えたアトラス山脈で採掘される粘土で、美容に効果があることから日本でも注目されています。
尚、モロッコはダマスクローズ四大産地のひとつに数えられています。
バラの谷エル・ケアラ・ムグナで収穫されるバラは蒸留され、様々な製品となって国内で販売されています。
モロッコ王国
Kingdom of Morocco
ラバト
アラビア語・仏語
モロッコ・ディルハム
9時間
夏 25度
冬 6度