September.'10
地中海のほぼ中央に位置することから「地中海のへそ」と呼ばれているマルタは、国土が淡路島の2/3程の小さな島国です。
温暖な気候と風光明媚な景観が愛され、古くからリゾート地として親しまれていますが、立地の良さが災いしたその歴史は、決して平たんなものではありませんでした。
その様子は世界遺産にも指定されている首都ヴァレッタが堅牢な城塞都市であることからも伺えます。
数多の戦禍を免れた歴史的建造物が残る通りは、どこも見ごたえありますが、中でもマルタの基礎を築いた聖ヨハネ騎士団由来のアッパーバラッカガーデン、聖ヨハネ大聖堂、騎士団長の宮殿は、その美しさからも、マルタの歴史を知る上からも外すこのできない観光スポットです。
このヴァレッタで毎年9月下旬に開催される「ノッテ ビアンカ」は、夜通しイベントやパレード行われるお祭りです。
通りは民族衣装などにドレスアップした人々で溢れかえり、いつもと違う町の顔を見ることができます。
開催中は「ヴァレッタの犯罪と殺人ツアー」など、珍しいツアーも組まれています。
また、2月下旬に開催されるマルタ国際マラソンも有名なイベントです。
ヨーロッパの中で一足早く迎える春の穏やかな気候と、美しい街並みに引き寄せられたランナーが世界中から集まります。
メソポタミア文明よりさらに古い時代、マルタ島には既に巨石で建築物を造る文明が花開いていました。
世界最古とされるマルタ島とゴゾ島に残る複数の巨石遺跡群は、偶像が多く出土していることから、神殿として利用していたとされています。
巨石遺跡群に魅せられた方は、世界遺産のひとつ、ハル・サフリエニの地下墳墓にも足を延ばしてみてください。
世界で唯一の先史時代の地下墳墓は、地下三層、38もの石室を迷路と急階段で繋ぐ複雑な構造をしており、侵入者を防ぐための様々な仕掛けも施されています。
尚、ハル・サフリエニの地下墳墓と一部の巨石遺跡は、保護の観点から入場制限が設けられていますので、見学には事前に予約が必要です。
数多くの史跡や遺跡を抱えるマルタですが、波と風雨の浸食で生み出された自然の造形と、表情豊かな地形も訪れる人を魅了しています。
本家カプリ島より一回り大きい青の洞窟「ブルーグロット」や、自然のアーチ「アズールウィンドー」、広大な草原に季節の花々が咲き乱れるマルサルフォルンの丘など、見どころは満載。
地中海リゾートには不可欠のマリンアクティビティも充実しており、長期滞在しても飽くことがありません。
マルタ共和国
Republic of Malta
バレッタ
マルタ語・英語
ユーロ
-8時間
サマータイム時
-7時間
夏 21~30度
冬 10~15度