保険の基礎知識で見ていただいたように、様々なライフイベントの発生により必要保障額は変わりますから、一旦見直したらそれでよいのではなく、少なくともグラフで示したようなイベント発生毎に見直しが必要になってきます。
もちろん「勧められるままに入った保険で内容がよくわかっていないのだけど」という方は今すぐ、「今の保険で大丈夫?」という不安を抱いている方も一度見直しをしてみましょう。
このコーナーでは、見直しの際のポイントをご紹介していきます。
「1日いくらの保障」は知っていても、 下記のポイントは見落としていませんか?
医療保険加入時の大切なチェック項目です。 医療保障を生命保険の特約で付帯されている方、ず~っと昔に医療保険に加入したという方は特に、下記の内容をご確認ください。
生命保険加入時につける入院特約は、主契約の払い込み終了にあわせて、特約も終了(例:60歳や65歳)というタイプが多くあるのをご存知ですか?
一番、必要なときに保障が切れていた!というケースが多々あります。保障期間、入院給付金日額、1入院限度日数、手術給付金額、対象とならない病気など今一度、ご自分の加入保険保障内容をご確認ください。
最近は、「1泊2日型」と呼ばれる、短期入院も保障できるタイプが主流となってきていますが、旧タイプの入院特約・医療保険は「5日型・8日型」 と呼ばれるタイプが主流でした。入院給付金チェックポイントは、何日以上の入院で何日目から給付金が保障されるかです。 新しく加入される方も必ず確認を!
各保険会社によって、日数の設定はさまざまです。主なタイプとしては、1入院→30日型、40日型、60日型、120型、180日型、360日型、 730日型など。 若い方と中年の方では必要な保障日数が異なることに注意 して選んでください。通算入院は→730日、1000日など。 特に終身型の場合は通算限度日数が長いほど安心感が高いと言えます。
約款所定の手術を受けた場合に支払われる入院手術給付金は、入院給付金日額の何倍かで設定されているのがほとんど。 入院給付金日額が上がれば手術給付金も自動的に高くなるしくみです。 対象となる病気に制限があるタイプもありますので、どんな病気でいくら給付されるかを確認してください。
「保険料が安い」という観点だけで保険を選ぶのは少々危険です。 「必要な保障がついてなかった」という場合もあるからです。 自分に必要な保障を厚く、無駄な保障をカットすることによって保険料を抑えて、無駄のない充実した保障が得られる保険商品を選択する事が大切です!
掛け捨ては勿体ないという方も多いはず。でも、この2つの保障をはずせば、同じ内容の医療保険でも 保険料はかなり安くなります。 生命保険加入で死亡保障が十分カバーされている場合などは、 余分な保障をはずして医療給付(入院・手術・通院)に目的を絞った保険を選んでみてはどうでしょう?
20代と60代以上の1入院の平均日数を比較してみると、下記参考資料からも約2倍以上に変化していきます。保険料を安く抑えるには、 この保障期間を短くすれば良いのですが、必要日数は確保しておくことをお勧めします。一般的には60日以上、中年以上の方には120日以上の保障が安心と言えます。 また、通算何日まで(複数回給付限度日数)も確認を忘れずに!
平均在院日数 | 0~14歳 | 15~34歳 | 35~64歳 | 65歳以上 | |
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病院 | 34.3日 | 8.9日 | 14.0日 | 27.3日 | 44.8日 |
一般診療所 | 17.5日 | 3.6日 | 6.0日 | 11.6日 | 32.4日 |
出典-厚生労働省「平成23年 患者調査の概況」
※ 「平均在院日数」とは、調査期間中の退院患者について疾患別・年齢別などの条件によりそのときの入院期間を単純に平均化したものであり、疾患別の完治までの平均入院日数ではありません。
払込保険料を低く抑えるためには、払込期間を長くすればするほど安くなります。 若い時に終身払い(99歳まで)で申し込むと負担も少なく、その分大きな保障を得る事ができます。定期払いは更新の度に、更新時の年齢に応じて、保険料が上がりますが、緩やかなタイプを選べば、環境の変化に応じて、保険の見直しができるというメリットもあります。加入時の年齢や老後の環境を考えて、選択されると良いでしょう。
「がん」になった場合ももちろん一般的な医療保険の支払対象となります。では、なぜがんだけを対象とした「がん保険」が必要なのでしょうか? それは、がんの治療費が高額で、治療期間が長期に亘ることが多いからです。今や、がんは治る病気と考えられるようになってきています。
生活の心配なく生きるために長期にわたり、がんと闘うための保障を確保しておく 「プラスアルファの保険」ががん保険といえます。
一般医療保険に比べ、入院給付金(日額)が高く設定されています。 手術給付金、通院給付金はほとんどの場合、入院給付金日額に比例して設定されていますので、 保障内容を変更したい場合は入院給付金日額で調整すると良いでしょう。また、長期治療に備えて入院給付金は、日数制限の無いタイプを選ぶだけでなく、悪性新生物診断給付金(がん)上皮内新生物診断給付金等の入院一時金についても、支払い回数に制限があるかどうかを確認 することが必要です。
がん特有の給付金として、各社保障内容にバラつきがありますが、主な給付金には、公的医療保険適用が受けられない最新治療法をカバーする 「がん先進医療の給付金」、余命6ヶ月を宣告された場合に一時金を受け取る事のできる「がん・ターミナルケア保険金(リビングニーズと呼んでいる会社もあります)」、「がん死亡・高度障害保険金」などがあります。 特約を増やせば保険料は高くなりますので、それぞれのニーズにあわせて選びわけることが必要です。
「がん保険」に加入できる方はがんになったことの無い方が対象となります。 現在、元気に回復されている方でも過去にがんになった方は 加入することができません。 正しい告知をせず加入し、10年経過したとしても保険金はおりず、解約となりますのでご注意ください。
約款所定の手術を受けられた場合に支払われる手術給付金は、入院給付金日額の何倍かで設定されているのがほとんど。 入院給付金日額が上がれば手術給付金も自動的に高くなるしくみです。